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鍼灸治療が持つ不思議な力

肩こりがひどいとき、肩を押してみると痛みを感じる部分があるのが分かります。このような場所を東洋医学では経穴(けいけつ)という専門用語で読んでいますが、一般的にはツボという呼び方の方が馴染み深いでしょう。そしてこのツボとツボをつないでいるのが経絡(けいらく)と呼ばれるもので、患部から離れたところにあるツボを刺激することで症状を緩和してくれる作用があります。鍼灸治療では経絡のツボを利用した施術を行っており、例えば肩が痛い場合は手のツボに鍼灸治療を行うといった治療法の実践です。肩そのものに鍼灸治療を行うことはもちろんありますが、それぞれの疾患によっては経絡を刺激した方が効果を発揮する場合もあります。人間の体には361か所にツボがあると言われており、どのような症状にどのツボが効果的かを見極めることが重要です。国家資格を持つ鍼灸師は痛みなどの症状に合わせて経穴や経絡に、鍼治療または灸治療もしくは両者を並行するなどした施術を行っています。痛みのある場所から遠く離れた部分に鍼や灸をする場合は、経絡を刺激していると考えて良いでしょう。

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